エッグ矢沢の世界一周ブログ

吉本興業を辞めた俺が自由気まま好き勝手に行く旅

【自分のこと】タイで変なおっさんに怪しい所に連れてかれそうになった話【海外行きたいから吉本の芸人を辞めた!②】

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どうも!エッグ矢沢です!

前回からの続きを書きます!

※これは2013年5月の頃の回想記です。

 

www.eggyazawa.com

①がまだの方は先にこちらを読んでくれるとエッグ嬉しいです!

 

バンコクはタニヤに向かうタクシーになんとか乗り込んだ僕。

ホテルも取らず、どうにかなるっしょの精神で異国の地に初の一人旅。

海外に行ったのは子供の頃の家族旅行のみ。

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タクシーに乗り込み、日本人が多くいるというタニヤへ向かう。

僕はやっと言葉が通じるだろう場所に向かっているという安堵で、なんとかなったとワクワクし始めていた。

高速道路の途中で運転手が急に道の端っこに車を停めた時は殺されるのかと焦ったが、ただの立ちションであった。

少し落ち着きを取り戻していた僕は「これがタイってやつか」と調子をこいていた。

そして目的地のタニヤについたようでタクシーは停まった。

 

しかし

 

タクシーを降りた瞬間、大きなリュックを背負った僕に浅黒い肌をしたタイ人おっさんが群がり

「レディー!レディー!」といって腕を掴んで、僕をどこかに連れて行こうとする。

ヤバイ!運ちゃんにハメられた!こいつらグルだ!僕は焦った。

こんな状況で僕の口から出た英語はタイ人も真っ青の

 

ノー!!だ。

 

日本人だからといって「イエス」しかいえないと思うなよ!と僕は「ノー!!ノー!!」言い続けた。

 

それなのにタイ人おっさん達は僕から一向に離れようとはしない。

歩いても歩いてもドラクエのようにゾロゾロと僕に着いてくる。

走って逃げようかと思ったが、これは犬と一緒で走ったら余計に追いかけてくるような気がして僕は歩き続けた。

体感では30分くらい歩いた気がする。きっと実際は3分くらい。

目の前に超リッチなビル型のホテルが現れた。

本当はビジネスホテルくらいの所で良かったけど仕方ない。

どうせここは物価の安いタイなんだ。

高級ホテルでも五千円も払えば泊まれるだろう。

そして僕はタイ人おっさん達に、こう言い放った。

 

ディスイズマイホテル!!

 

この瞬間、僕の勝利は確定した。

貧乏なタイ人おっさん達は「さすがジャップ様」と高貴なものを見るような目で僕を見ていたに違いない。

 

1分後

 

僕はホテルの前に戻ってきていた。

受付で幾らか聞いたら一泊三万円くらいしたからだ。

 

僕が戻ってくることが分かっていたかの様に、タイ人おっさんはニヤニヤと僕のことを好奇の目で見つめながら待っていた。

一つ変わっていたのは、おっさんは一人になっていたことくらい。

そして僕は再び、おっさんを引き連れ歩き始めた。

ドラクエ風にいうなら迷子遊び人のパーティーである。

 

そこからまた少し歩くと、今度は比較的安そうなホテルっぽいところを見付けた。

僕を執拗に止めるおっさんを無視し一泊幾らか聞くため僕は建物の中に入った。

そして僕はまた一分で外に戻ってきた。

なぜなら、そこはホテルではなくマンションだったからだ。

おっさんは「だからいったじゃねえか」という顔で僕を待っていた。

 

僕はこのときゲームオーバー(野宿)も視野に入れ始めていた。

職業迷子でレベル1の僕が、攻略本も持たず無謀にも難易度の高いダンジョンに入ってしまった。

しかも仲間は僕を夜の店に連れて行き金を巻き上げるに違いない遊び人

僕は絶望しながら何もできずに立ちすくんでいた。

 

そのあいだも、おっさんは僕に何か話しかけているが全く聞き取ることができない。

イライラしていた僕はおっさんに「アイムスリーピング!!」と怒鳴った。

※「私は眠い」の意味で使った「私は寝ている。」当時の僕の英語力はこれが限界。

 

すると、おっさんは僕にもハッキリと聞こえる英語で

 

「ホテル!」

 

と言い出した。

タイに来て、やっと僕は言葉が通じた気がして少し嬉しくなった。

おっさんは他にもなにか話していたが他は全く聞き取れない。

ただホテルという言葉だけはハッキリと聞き取ることができた。

僕はおっさんのホテルという単語を自分に都合の良いように解釈し

「多分おっさんは僕にホテルを紹介しようとしている」そう思うことにした。

 

僕はおっさんに「ロープライス?」と聞いたら「イエス!」と言ったので、僕は「OK!」と伝えおっさんに着いていった。

すると、おっさんは赤いタクシーの運転席に乗り込んだ。

そう、おっさんはタクシーの運転手で客を風俗店などに斡旋してマージンをもらうバイトをしていたのだ。

 

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タクシーを走らせること5分。

ホテルの前に到着し、おっさんにお礼をいって受付に行こうとするが、なぜかおっさんも着いてくる。

まさか英語の話せない僕の代わりに部屋を取ってくれるのか?

僕は今まで、おっさんを邪険に扱っていたことを深く反省した。

おっさん疑ったりしてごめん。俺が間違ってた。おっさんありがとう。

 

そう思ったのも束の間、おっさんは受付に自分の電話番号を渡し

なにやら僕がチェックアウトするときに、ここに電話しろ的なことをいっている。(多分)

 

おっさんは今日は諦めたが、明日僕を風俗店に連れて行って身包みを剥がすつもりだと僕は察知した。

そして僕が受付に部屋代を払うとおっさんはチップをよこせというので、まあ一応今晩は助けてもらったからと100バーツ(約300円)を渡すと、おっさんはニヤリと闇夜に消えていった。

すかさず僕は受付に、おっさんが書いた電話番号の紙を指さし

 

ノーテレフォン!!

 

と伝え部屋に向かった。これで完璧なはず。

 

ようやく寝床にありつけ、安心できる場所に辿り着いた僕は強烈な睡魔に襲われた。

タイ時間は深夜3時半。日本では5時半である。

とっとと寝ようとシャワーを浴びてベッドに寝転がった。

 

やっと寝れると思った瞬間ドシャー!!という滝のような音がして僕はベッドから飛び上がった。

 

恐る恐る音のする方に行くとクーラーが壊れ、水が激しく溢れ出てきている。

こんなんで弁償だと高額請求されては困る!と慌ててフロントに電話をかける。

しかし英語が話せない僕は「アクシデント!プリーズ!」と連呼しまくった。

相手が何かを言っているがそんなことは無視して「アクシデント!プリーズ!」とだけ連呼し続けた。

数分でフロントの人が現れ、部屋を交換してくれたので僕はやっと寝ることができた。

※なぜフロントまで行かなかったかというと、その間に貴重品などを盗むタイプの高度なクーラー故障詐欺かと思ったからだ。

 

そしてタイ二日目。

万が一、昨日のおっさんが来てしまうと困るので少し早めにチェックアウト。

我ながらリスクヘッジに長けた高度な脳みそを持ち合わせたジャップ(ビビり)だと思う。

起きてからGoogle先生で調べた、日本人がやっているという旅行代理店に向かうためタニヤまで30分くらい歩き新しいホテルを取ってもらった。

そして旅行代理店の日本人にも色々と教えてもらったので、その日はバンコクを満喫したのだが3日目にもなると僕はバンコクに飽きてしまった。

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3日目にして、バンコクは派手な歌舞伎町みたいなもんだと気付いてしまった。

こんなのは僕が求めていた異国の地ではない。

今日中に違う場所に行きたい。

もっとアドベンチャーな非日常を味わいにタイまでやってきたんだ。

僕が思い描いていたタイは南の島だ。

そもそもバンコクには海がないじゃないか!とホテルで調べていてはじめて分かった。

 

本当に何一つ下調べをしてこなかったので、ホテルでGoogleを駆使して色々と調べた。

その結果プーケットとサムイ島というのが南の島らしいことがわかった。

特にプーケットが人気らしいのだが、僕は本来の目的でもある

一人になりたいを実現するため少し田舎だと書いてあったサムイ島に決めた。

 

英語のサイトと睨めっこしながら、今日はもう航空券を取るのは厳しいと判断し翌日のサムイ島行きのチケットを予約した。

四日目、遂に僕が海外を大好きになる場所への飛行機に乗るため空港に向かった。

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長くなりすぎてる!

てか、こんな長編を一回で書き切ろうとしてた自分にびっくり!

ということで、次回に続きます!

次回、遂に①の冒頭に書いた「がんばらない!」を回収します!

多分次回でラストです!お楽しみに!